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幼子は生後8日めに割礼を受け、天使がいったとおり、イエスと名づけられた。マ
リアとヨセフはイエスを主にささげ、神殿にささげものをするために、イエスをエル
サレムに連れていった。


当時の習慣により、つがいのハトか、2羽の子バトがささげられただろう。エルサ
レムに、シメオンという信心深い生活を送る正しい人が住んでいた。シメオンは
神から、メシアを目にするまでは死なないと告げられていた。幼子を抱いたマリ
アがヨセフとともに神殿に入ってきたとき、シメオンも「霊」に導かれてそこにい
た。彼はひと目で、神が約束された救い主に会ったことをさとった。


イエスをそっと腕に抱いたシメオンは、感謝の祈りをささげた。「おお、主よ、今
こそわたしは安らかに死ぬことができます。わたしの心がもっとも望んでいるもの
を、あたえてくださったからです。今、わたしはこの目で、万民の誉れとなる幼
子をみることができたのです!」


シメオンがそう話していると、とても年老いた女性が、物陰から飛び出してきた。
彼女は名をアンナといい、神殿を離れず、昼も夜も断食したり祈ったりして、神
に仕えていた。アンナもまた幼子を目にすることができたことを神に感謝し、その
場にいる人すべてに、イエスはエルサレムの救い主となると告げた。


マリアとヨセフは、幼子について語られたことを聞き、おどろいて立ちつくしていた
。すべての行事が終わると、彼らはエルサレムを発ち、故郷に帰った。



        *おとなと子どものための聖書物語/フレーベル館*





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